生ハムは実際どれ買えばいいの？を解決！

バルセロナに来たばかりの時、せっかくだから飽きるまで生ハムを食べ尽くしてやろうと意気込んで、市場やスーパーを物色したのだが、なんせ種類が多い。

値段もピンキリで、値段が高いのが良いのは分かるが、そんなの毎日食べれない。

かと言って安いのを買ってみると顎のトレーニング用？と思うくらい筋があったり、日本のコンビニで売ってるレベルのものだったりと何度も裏切られた。

当時は適当に見た目や値段、お店の人が良いというものをよく分からず購入していたのだが、実はキチンとランク分けされており、それが購入者に分かるようにラベルまで付いているのを知ったのは少し経ってから。

今回は生ハムのすぐに使える目利き方法を伝授したい。

まずハモンイベリコとハモンセラーノが別物というところから。

両方ともスペインで作られる生ハムで、製造方法も一緒大きな違いは豚の種類。ハモンセラーノは白豚から作られ、ハモンイベリコは黒いイベリコ豚から作られる。

値段はイベリコの方が高価になり、味、アロマ、色、食感、全てにおいて異なる。二つを比べるとやはりイベリコの方が良いものとされるが、セラーノは安価な分手が届きやすく、日本でよく出回っているモノなので馴染みやすいかもしれない。好みとTPOに合わせて楽しめば良いと思う。

しかしながら、せっかくスペインにきたのならセラーノではなくイベリコをお勧めしたい。

ハモンイベリコについてもっと詳しく知りたいは以下の記事から。

『ハモン・イベリコ』って実際何？を解決！

ハモンイベリコを買う時はラベルに注目

足を丸ごと一本買うことはあまりないと思うが、市場に行った時など、吊るされている足についているラベルに注目してほしい。

ラベルは４種類あり、黒、赤、緑、白とレベルによって色分けされている。

	黒（Negra）	赤（Rojo）	緑（Verde）	白（ブランコ）
名前	Jamón Bellota 100 % Ibérico ベジョータ100％イベリコパタネグラ（Pata negra）と呼ばれる最高品質の生ハム。	Bellota Ibérico ベジョータイベリコ	Cebo de campoI Ibérico セボデカンポ	Cebo Ibérico セボイベリコ
血統	両親ともにベジョータ100％	母豚はベジョータ100％、父豚はDuroc種との混血（祖父母のどちらかがDuroc種）イベリコ率75％	母豚はベジョータ100％、父豚はDuroc種。イベリコ率50％以上。	母豚はベジョータ100％、父豚はDuroc種。イベリコ率50％以上。
相場	約74,90 €/kg	約42,11 € / kg	約35,38 € / kg	約17,38 € / kg
餌	どんぐり（ベジョータ）のみ	どんぐり（ベジョータ）のみ	どんぐり、牧草、穀物など	市販飼料のみ

通常このラベルは写真のように足のくるぶしあたりについている。

すでにスライスされている状態で売られている場合も同様正面のタグについている色に注意してほしい。

せっかくわざわざスペインまできたなら一番いい生ハムを食べたいと思うのが普通だが、上記の表で出した相場の値段は足を一本買った時の値段なので、スライスされたものを買う場合はもっと高くなる。パタネグラのスライスされた物の相場は100g 20〜30ユーロ程。1ユーロ130円として4000円近くにもなるので、飽きるまで食べてやろう！とはちょっとしにくいのが本音のところ。

ハモンイベリコ、特にベジョータは多くの厳しいプロセスを踏む。　　　　　　　　　　　　　　　広い場所で放し飼いにされ、自然に落ちているどんぐりのみを食べ成長させる。もっと言えば出荷される時の体重まで決まっている。その後一年半から三年ほどかけて自然の温度に管理された貯蔵庫で熟成され、最後の品質チェックをクリアした物だけが出荷されるので値段もそれなりにしてしまうのは仕方ない事だ。

そんな時に試して欲しいのが、パレタ・イベリカ（Paleta Iberica）通常ハモンイベリコは豚の後ろ足のことを指し、前足をパレタイベリカと呼ぶ。